アロマPT(リハビリ)
アロマPTは、嗅覚や触覚を利用しながら、精油の持つ薬理作用を生かし、PT(理学療法)に似たストレッチや施術により、機能の向上をめざし、二次障害をできるだけ防ぎ、リハビリテーションやハビリテーション、医療の妨げにならない範囲でその効果を高めることを目的にしたオリジナルの手技による療法です。
アロマPTの基本理念
当店では、障害児・者へのアプローチを含め、理学療法に似たアロマPTを行っています。
現在日本で行われているリハビリ手技はドイツ生まれのものが多数ございます。ある専門家からみると、日本はドイツのリハビリに比べ、20~30年遅れているとも言われています。現在のドイツにおけるリハビリは、まず、「手技そのものではなく、行う環境と精神との結びつきをどのようにとらえているか。」という点が念頭に置かれて、スケジュールが組み立てられています。
SEIYUKAの指導するアロマPTは、昨今のメンタルとフィジカルを分離させないという考えを充分に取り入れ、リラックスした状態からのリハビリを行っています。人により障害や疾病を負った年齢も、原因も、状態も、症状も、後遺症も、個人の性格も、リハビリに対する現実を理解できる知的レベルも違うはずです。
脳性まひなどに良く用いられるボイダ法などを例に、ちょっと想像してみましょう。もし私たちが訳も分からずに何かの目的で痛い思いを強いられたり、抑え込まれたりしたら、どう思うでしょう?自分が信頼する親やパートナー、あなたの子供が、急にその様子を静観し、時には一緒にあなたを抑え込んだりする。そしてそれは「あなたのためなのよ?」と言われたら、それが不定期に繰り返し行われたら…
いつか慣れていくのでしょうか。その場所や時間が苦痛で怖くなりませんか?それは障害児・者、病人だって同じです。まして精神的なストレスや不自由さへのジレンマはそもそも健常な人の比ではありません。理解の乏しい乳幼児や知的障害のある方に痛みや拘束を伴う手技を行わせると、結果はどうあれ、精神的なストレスは多大なものです。
人はストレスを感じると余計に筋肉は緊張し、心拍数もあがるもの、それが体と精神の仕組みというものです。意欲が出るどころか、トラウマになったり、反射的に拒絶反応を出すことにもなるでしょう。本人が動こう、つかもうと思う前に、つかませよう、動かせよう、歩かせようと強制するリハビリでは効果も半減してしまいます。
一方で、辛い事=悪い事ではありませんよね。むしろ機能を本当に向上させることも多いでしょう。筋トレがそれに近いですよね?私たちが自分で充分に理解した上で、激痛のツボ押しマッサージを受けても平気ですよね?体は悲鳴を上げていても終わった後のすっきり感や痛気持ち良いと思うくらいです。拒否どころか、お金を払ってでもまた出向くでしょう。理解や納得があるかないかで、ストレスは大きく形を変えます。理解や納得ができなくても、表情、香り、音楽、声色、強度のステップなどをしっかり工夫しながら行う療法は、心と体を緩め、施術後の満足にもつながります。
拘縮、硬直、脳性まひ、側弯、などの方に大変効果的です。
体験者の声
町田市 Tさん(Mちゃん 9歳 体感機能不全 四肢麻痺 知的障害)
こちらのMちゃんは、筋緊張がつよく、三歳から七歳まで四年間、こちらのアドバイスの宿題を毎日一生懸命頑張りました。しゃちほこのように反り返っていた二歳までが、いまでは自分で移動をしたり、体育座りをできるようになりました。最近では、成長に伴って筋が硬くなり、また足を曲げることが難しくなってきました。手術をする予定ですが、一年以上携わらなくなっておりましたので、手術をする予定とのことで、術後のケアをしっかりとさせていただこうと思います。PT訓練の成果を高めるためにも、お役に立てればと思います。
渡邊さんに初めてお願いした時、病院や訓練で言われないことをたくさん教えてもらい、本当に参考になりました。PTの訓練の前日にしてもらい、先生から『ずいぶん柔らかいね、何をしたの?』とびっくりされました。
渡邊さんは常に『診察や訓練は状態を確認してもらい、アドバイスをもらわなくては意味がない。週に一回一時間で体は変わらない。毎日の暮らしの中で繰り返し継続することで、骨格も筋力も変化があり、一つできるようになると自信や達成感につながり、また次のできることが増える。10を目指すなら1,2とクリアしていかなければならないのに、いきなり10を目指す動きをさせても苦痛にしかならないよ』。という話をしてくれ、お医者さんや訓練士さんが『治してくれる、良くしてくれる』という考えから『生活の中で毎日行い、自分の意思でトレーニングさせること』に変わり、親子でがんばりました。
毎回、目的や結果をきちんと説明してくれ、宿題が出て、その宿題をすることの結果が目に見えていたので、感謝しています。
横浜市 Wさん(Y君、8歳 自閉症)
私の息子と同じセンターに通っていた男の子です。
Y君は自閉症で、日ごろからイライラしたり、自分の胸の襟首のあたりをぎゅーっと握りしめたり、割座の姿勢で太ももをぎゅーと握ったり、指をなめたりという動作が見られました。同じことを繰り返し聞き返し、確認をしていましたが、何回と行かないうちに私が行くのをとても楽しみにしてくれるようになり、『アロマの先生?アロマの先生くる?』と心待ちにしてくれました。とても笑顔が可愛い男の子でした。
施術前は筋緊張が強く、側弯がみられ、首をすぐに横にすることができずに姿勢が乱れておりましたが、施術後はとてもきれいな姿勢になり、施術中のギューっと握りしめる動作も回を重ねるうちに少なくなりました。生活の中ではことあるごとにその動作は出現するのですが、アロマの使用中は激減していました。そのような弛緩する時間、筋肉の緊張を取る時間があることで、精神にも影響します。するのとしないのでは脳の認識が変わります。会話をしながら、Y君に自分の体の部位や状態を伝えながら行いました。
宏美さんとは療育センターが同じで、息子と近所を散歩している時、立ち話しの中で『小さく産まれた事や、身体に力が入り易く動きがぎこちない事』を話したのが、きっかけでアロママッサージをして頂く事になりました。息子の中で人に対する『好き、嫌い』があるのですが、宏美さんに対しては最初から抵抗なくニコニコしながら見ていました。
マッサージ初回~4回目位までは緊張した感じもあったのですが、回を重ねるごとにマッサージをして頂くと気持ちよさそうにリラックスしていく様になりました。中々予約が取れないので、自分でしてみようと思い、宏美さんに教えて頂いてマッサージをしてみたものの、やはり力の入れ具合やツボからズレている様で、5分もしない内に息子から『痛いからもういい!』と断られてしまいました。
でも、アロマをたくと『良い匂いだね』と言ったり、『アロマ先生、今度いつ来る?』と言ったりして、息子の中でもアロマ=心地良い、となっている様です。中々予約が取れませんが、また機会があったらマッサージをして頂きたいと思っています。
注意事項
- ・医療行為ではありません。
- ・医療、理学療法などを否定するものではありません。
- ・状態により、ご希望があっても医師の許可がない場合、お受けできない状態の方もいらっしゃいます。
- ・SEIYUKAで行える可能な施術、セッション療法の範囲を超える場合、お断りする場合もございます。
- ・慢性疾患の場合、急性期、増悪期などは中止、延期になる場合がございます。
- ・精油を使用しない場合もございます。
- ・ここで紹介している知識や技術を身につけたいという方は、スクールページの『プライマリケア アロマプラクティショナー®』をご覧ください。
- ・患者様、障害児・者、入所者に対して、職員やご家族の方が、その方への対応として個別に学びたいという方は個人的にご予約ください。
料金
金額は、セッション内容、使用するオイルのお渡し状況、トレーニング内容によって幅がございます。
ご相談のみ:1時間3000円(3,300円税込)(その1時間のお話の中にもヒントがあるかもしれません。)
セッション:1時間10,000円(11,000円税込)(初回カウンセリング+15分)
出張の場合:基本1,000円(1,100円税込)追加(新幹線利用などの遠方の場合は実費交通費別途。)